心にずどーんと届きました。
Netflixで公開されている「tick, tick,…BOOM!」見た方いらっしゃいますか?
始まりから終わりまで、心にぐさりぐさり、涙があふれました。
そして、ミュージカル好きにはたまらなく終始音楽が最高に良い。勝手に体が動き出し、一緒にボディパーカッションして、とにかく音楽が楽しい!歌唱力も素晴らしい!!
ミュージカル好きと言っておきながら、いまだRENTを見たことがないのですが、ジョナサンの人生の一部を垣間見たような映画でした。彼が30歳という時間の壁に焦りながらも、すぐに世に認められ、華やかな人生の幕開けの直前、35歳の若さで亡くなったこと。恥ずかしながら、この映画を見て、初めて知りました。
私は、2021年にめでたく30歳を迎えました。彼のように夢にまっしぐらに突き進んだ20代ではなかったから、30歳までになにかを成し遂げるという壁はなかったものの、人生の中でやはり大きな節目であることは確か。
30歳を手前に、今までの人生を1年ほどかけて振り返り、辛く苦しい蓋をしていたような思い出たちも、なぜか全てが今の自分につながり、良いことも悪いことも起きたこと全てが私の人生の宝物だ、と思えた瞬間がありました。
過去の自分や出来事を許し、受け入れることができたあの不思議な感覚。今を生きていながら、ここには過去のあらゆる出来事や感情と共に生きていて、これからの未来へとつながっていく。
30歳を手前に焦る気持ちや、夢へのもどかしさ。比べ物にはならないけれど、自分にもあった感情と重なり、なぜか涙が止まらなかった。
tick,tick…時は止まらない。未来のことばかり、過去のことばかりに目を向けているのなら、目の前の今にもう少し目を向けてやるべきだと思った。
自分に残された時間がどれだけあるのかなんて、誰もわからない。なのに、まだまだ続くかのように、仕事に追われて好きなこともできず、毎日平凡でつまらない日常に不満を言いそうになる最近の私にぐさっと、目を覚ませ!っと言われたような気分。
彼は自分を通して、人生において、とても大切で重要なことを伝えてくれた。映画を通しても愛がたくさん詰まったなんともいえない。リズムや言葉や踊りで、愛を表現し、見た人に大切なことを気付かせる。舞台ってやっぱり素晴らしい。ジョナサンすごい!
必ず、RENT見に行くね。いつかNYのブロードウェイでRENTを。
かつて、宝塚のトップスターの夢を諦めた私にミュージカルのブロードウェイという大きな光を知り、新しい夢を見た高校時代。夢見られるのは大学生まで、と、なにかを成し遂げると決めた大学生活。学校の授業に、アルバイトに、片道2時間の通学に、ダブルダッチ 。毎日毎日時間との戦いだったtick,tick…あの頃を思い出した。
葛藤や自信喪失や劣等感や焦りや不安を感じながらも、どこか自分の信じるものがあり、いつか絶対叶う、という気持ちが心の底では燃え滾っている。夢。
まっすぐに、正直に夢に向かって全力を果たした日々は、本当に素晴らしい。
この栄光はきっと彼にも届いていることだと。信じたい。
そして、なにより。言葉にするのは難しいけれど、とても大切で重要なことを気付かせてくれて、ありがとう。
20代に夢見た30歳、素晴らしい30代を叶えられるのは、これからの私の行動次第。
今を精一杯、生き尽くそう。
Thank you. Jonathan Larson.
2022.1.26