バスの帰路にて.no2

no1のつづき。

あの日のことは、今でも記憶に新しい。悪いことが起きた後は、良いことが起きるんじゃないのか。こんな仕打ちあるのかよ。って。得体も知れない何かに腹を立てた。

とはいえ、父も母もずっと泣いてるような2人ではなかった。いつものように明るい母と、ポジティブな父がそこにいた。私も2人といるときは普段通りに過ごした。が、1人でいると涙が溢れて止まらない。

数日後、東京へは夜行バスに乗った。夫と2人で。

がんに関する本を読み、どうやって最後を受けいらていくのか、調べれば調べるほど、苦しかった。何をすればいいのか、どうすればいいのか、なにかしてあげられることはあるのか。

暗闇の中で、声を消して、音を立てないように涙を流した。今すぐになにかあるわけでないことはわかっていたが、不安で不安でたまらなかった。

隣に夫がいてくれるだけで、ほんのり心強かった。

でも、あの時不幸の次に不幸が重なったと腹を立てたが、実はそうでもないかも知れない、と今では思う。

なぜかって。

余命を告げられた父と母のすぐ側に、私と兄がいれたから。あれからどれだけ心は振り回されたか、とは思うが、一番悲しかったのは父なはず。どんな気持ちでいるのかなんて、聞けなかった。でも、その瞬間に隣にいれたこと。父や母の口から、子供に伝えるには辛すぎる。もしかしたら、隠していたかもしれない。

そう思うと、あの瞬間に立ち会えたのは、事故があったからなのだ。

なにが良いとか悪いとか、人生はそんな単純なことではない。どんなことも全ての積み重ねで成り立っている。

まだまだ続く家族の物語。

忘れたくない日々を少しずつ記録していこうと思います。

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